チタン製蒸留塔チタン製
チタン(工業純チタンのTA1・TA2や、合金であるTC4など)は、優れた耐食性と軽量性を兼ね備えた材料として高く評価されています。過酷な化学環境下では、ステンレス鋼や炭素鋼に代わる材質として採用されることが多く、蒸留塔や熱交換器においても安定した性能を発揮します。特に、設備の長寿命化と保守コストの低減が重要となるプロセスで役割を果たします。
チタンの適用が特に適している条件は以下の通りです。
- 耐食性が求められる環境:海水、希薄な酸(濃度10%未満の硫酸、5%未満の塩酸)、有機酸などの媒体で、SUS316Lステンレス鋼ですでに腐食が確認されている場合。ただし、濃塩酸などの強還元性酸は対象外です。
- 軽量設計が求められる環境:船舶搭載システムや高所設置設備など、強度を損なわずに軽量化が必要とされる、厳しい重量または空間制限がある場合。
- 低運用コストが求められる環境:連続運転する化学プラントや遠隔地の設備など、長寿命化と稼働停止時間の最小化が極めて重要であり、運用・メンテナンスコストの低減を図りたい場合。
注意:濃塩酸やフッ化水素酸などの強い還元性媒体にはチタンは不向きであり、そのような条件ではハステロイ合金の採用を優先すべきです。
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